(2000.10.14)
(講談社α文庫、上下刊、前間孝則著)

戦後唯一の国産旅客機YS-11。昭和30年代の後進工業国日本において、ほとんど無理といわれた国産旅客機の開発物語。官民あげての大プロジェクトは、困難の末開発に成功したが、180機を製造し、中止となってしまった・・・。

友人に飛行機好きがいるが、あまり乗る機会のない僕にとって知らなかったが、この飛行機はつい最近までたくさんの機体が、世界中の空を飛んでいた優秀機でるらしい。それも唯一の国産機。それほどの優秀機でも旅客機を売り込んでいくのは苦労の連続で、結局特殊法人の日本航空機製造は解散してしまった。今になってみると、解散してしまうには実に惜しいプロジェクトだったらしく、飛行機をあまり知らない僕にとっても一気に読んでしまうYS-11話だった。